トイレのリフォームを考えていて、「なにか制度があるらしい」とは聞いたけれど、どこから調べればいいか分からない。そういう状態で工事だけ先に進めてしまうと、後で「あのとき申請していれば」となりやすいんですよね。
右京区の地域情報メディア『ウキョウベース』のエリア担当ライター、ふーさんです。わたしは建材関係の仕事をしていて、住宅の工事やリフォームに関わる制度の話を聞く機会が多くあります。制度は「工事の前に確認する」ことが大前提。ここではその順番を整理しています。
京都市の制度には複数の種類があり、対象者や対象工事がそれぞれ違います。まず「自分が使えそうな制度はどれか」から見ていくと、迷いが少し減ります。
トイレリフォームに関わる制度は複数ある
京都市でトイレのリフォームを考える場合、使える可能性がある制度は一つではありません。大きく分けると、介護保険の制度、障害者向けの制度、そして水洗化に関する助成が主な選択肢になります。
それぞれ対象者も手続きの窓口も違います。自分や家族がどの制度に当てはまるかを先に確認してから、工事の内容を考える順番が無理がありません。
介護保険で対象になるトイレ工事の種類
介護保険の住宅改修費支給制度は、要支援・要介護の認定を受けた方が対象です。工事費用の7割・8割・9割が支給され、上限は負担割合によって14万円・16万円・18万円に分かれます。
トイレ関連では洋式便器への取り替えや段差解消が対象工事として認められています。ただし、すべての工事が対象になるわけではなく、「工事前に申請が必要」という点は特に見落としやすいところ。
- 対象者
-
要支援・要介護の認定を受けた方
- 支給割合
-
費用の7割・8割・9割(上限14万円・16万円・18万円)
- 主な対象工事
-
洋式便器への交換・段差解消・手すり設置など
- 問い合わせ先
-
京都市介護認定給付事務センター(075-708-7711)
申請は工事の前から始まっている
介護保険の住宅改修で最もよくある失敗が、「工事が終わってから申請しようとした」というケースです。この制度は、工事の前に事前申請を済ませておくことが前提になっています。
工事後だけでなく、工事前と工事後の2段階で手続きがある。先に確認しておくと、当日に焦らなくて済みます。
まず担当のケアマネジャー(要支援の方は地域包括支援センター)に相談し、住宅改修が必要な理由書を作成してもらいます。
施工事業者に工事費の見積書と改修箇所の見取図を用意してもらいます。
支給申請書・理由書・見積書・改修前の写真などをまとめて事前申請します。
事前申請の確認通知を受け取ってから工事を行います。
内訳書・領収証・工事後の写真を揃えて支給申請を完了させます。
事前申請に必要な書類を確認しておく
事前申請で必要な書類は、支給申請書・理由書・工事費見積書・改修予定箇所の写真・見取図が基本です。借家の場合は住宅所有者からの承諾書も必要になります。
支払い方法は「償還払い」と「受領委任払い」の2種類。受領委任払いは自己負担分だけ払えばよく、一時的な全額立替が不要です。施工事業者が受領委任払いに対応しているかは、見積もりの段階で確認できます。
障害者向けのバリアフリー改修助成を知っておく
身体障害者手帳1・2級または療育手帳A判定をお持ちの方は、「いきいきハウジングリフォーム(重度障害者住宅環境整備費助成事業)」という制度を使える場合があります。住宅改造の上限は50万円です。
介護保険の住宅改修と対象者が重なる場合もあり、どちらが使えるかは状況によって変わります。まず窓口に問い合わせてから判断する流れが、わたしには合っていると感じています。
介護認定を受けていない高齢者向けの制度もある
要支援・要介護の認定が「非該当(自立)」だった65歳以上の方でも、条件を満たせば使える制度があります。「介護予防安心住まい推進事業」は、工事費の3分の2・上限16万円を助成する仕組みです。
対象になるには、基本チェックリストによる事業対象者登録・市民税非課税世帯・地域包括支援センターのアセスメントという3つの条件がそろう必要があります。認定非該当だからといって制度が使えないわけではない。これは、なんとなく見落としやすいところです。
くみ取り便所の水洗化に使える助成制度
右京区でくみ取り便所を水洗便所に改修する場合や、浄化槽から下水道への接続替えを行う場合は、「水洗化工事に関する助成制度」が別にあります。窓口は京都市上下水道局下水道部管理課(075-672-7822)です。
65歳以上で前年所得145万円以下の方には最大384,000円の特別助成もあります。バリアフリー目的のリフォームとは制度の種類が違うため、混同せずに確認が必要です。
対象外になりやすい工事と状況を知っておく
迷いやすいのが、「今ある便器をもっとグレードの高いものに交換したい」という場合です。介護保険の住宅改修は、生活上の支障を取り除くための工事が対象であり、機能向上を目的とした交換は対象外になることがあります。
- 工事後に申請しようとした
- 対応していない業者で工事をした
- 介護認定前に工事を始めてしまった
- 上限額を超える工事費を全額補助と思っていた
- 賃貸住宅で所有者の承諾を取っていなかった
制度の内容が変わる可能性を前提に動く
助成制度の内容・上限額・対象条件は、年度によって変わることがあります。このページに書いていることも、申請の時点では変わっている場合があるので、必ず京都市の公式サイトか窓口で最新の情報を確認してから動くことが前提です。
「京安心すまいセンター」(電話075-744-1631)は、住宅に関する相談の入口として使いやすい窓口です。どの制度が自分に当てはまるか分からない段階から相談できます。
公式情報はどこで確認できるか
京都市の住宅関連助成制度は、市公式サイトの「住宅に関する助成制度」ページにまとめられています。バリアフリー改修・水洗化工事・耐震改修など、制度ごとに問い合わせ先が分かれているので、目的の制度の窓口を最初に確認しておくと動きやすいです。
介護保険の住宅改修については「介護保険住宅改修費の支給について」のページが詳しく、申請様式のダウンロードもそこからできます。
ふーさん制度によって窓口が全然違うので、最初だけ整理しておくと楽です
今週末にできる小さな一歩
わたしは仕事柄、工事の話を聞いてから「あの制度を先に確認していれば」という場面を何度か見てきました。手続きが面倒そうで後回しにしてしまう気持ちは分かるのですが、動くタイミングは工事前だけです。
今週末にできることはひとつで十分です。京都市公式サイトで「住宅に関する助成制度」のページを開いて、自分か家族が当てはまりそうな制度名だけメモに残してみてください。全部読まなくていい。制度の名前と窓口の電話番号が手元にあるだけで、次の動きがずいぶん楽になります。
そのメモを持って窓口に電話できたら、もう迷いの半分は終わりかなと感じています。制度を調べる時間が、少しでも安心につながったらうれしいです。












